
東京都立川市で飲食業を営む企業様より、「売上は大きく落ちていないのに、以前より利益が残らなくなっている」というご相談をいただきました。原価や人件費、固定費のどこに原因があるのか整理できず、対策を決められない状況でした。
売上は維持できているのに、利益が減る原因が分からなかった
売上自体は大きく落ち込んでいませんでしたが、売上の割に利益が残らなくなっているという違和感を抱えていました。
月ごとの売上は確認していましたが、利益率の変化までは細かく追えておらず、次のような悩みを抱えていました。
- 売上はあるのに手元資金が増えない
- 食材費がどの程度上がっているか分からない
- 人件費の負担が重くなっている気がする
- メニューごとの採算を把握できていない
- 何から見直すべきか判断できない
飲食業では、食材費、人件費、家賃、水道光熱費など複数のコストが利益に影響します。
特に、仕入価格が少しずつ上昇していたり、忙しい時間帯に合わせて人員を増やしていたりすると、売上が変わらなくても利益率が下がることがあります。
原材料価格の上昇や人員体制の変化は認識していましたが、それぞれが利益にどの程度影響しているのかまでは把握できていませんでした。
また、売上全体だけを見ていたため、利益が出ている商品と利益率の低い商品を分けて考えることもできていませんでした。
値上げをするべきなのか、人員配置を見直すべきなのか、仕入先を再検討するべきなのか。選択肢はいくつもあるものの、判断するための数字が整理されていないことが一番の課題でした。
そこで、「まず利益率が下がっている原因をはっきりさせたい」というご希望から、飲食業の数字分析を得意とする税理士事務所をご紹介することになりました。
数字を分解して原因を整理し、改善すべきポイントが明確に
飲食業の経営支援や月次分析に力を入れている税理士事務所をご紹介しました。
この税理士事務所では、売上や利益の結果だけを見るのではなく、「なぜその数字になったのか」を細かく確認し、改善につなげることを重視しています。
ご紹介後、月次データをもとに、売上と各費用の推移を整理しました。
そのうえで、次のような項目を確認していきました。
- 売上に対する食材原価の割合
- 人件費の推移
- 家賃や光熱費など固定費の変化
- 曜日や時間帯ごとの売上傾向
- メニュー構成と利益のバランス
- 月ごとの粗利益率の変化
数字を分解して確認すると、単純に「経費が増えた」という状態ではなく、いくつかの要因が重なって利益率を押し下げていることが見えてきました。
そこで、一度に大きな変更を行うのではなく、改善効果が期待できる項目から順番に見直していく方針を立てました。
例えば、仕入価格が上昇している食材については使用量や仕入先を確認し、利益率の低いメニューについては価格設定や構成を検討しました。
人件費についても、単に削減するのではなく、売上が集中する時間帯とスタッフ配置のバランスを確認することで、無理なく改善できる部分を整理しました。
また、毎月同じ項目を確認するようにしたことで、利益率が下がった際にも早い段階で変化に気づけるようになりました。
まとめ
売上が維持できていても、原価や人件費などの負担が増えれば、利益率は少しずつ低下していきます。特に飲食業では複数のコストが利益に影響するため、原因を数字から整理することが重要です。
今回の事例では、飲食業の数字分析に強い税理士事務所をご紹介したことで、利益率低下の要因を一つずつ整理し、優先して見直すべきポイントを明確にすることができました。
利益が減っているときに感覚だけで対策を決めるのではなく、税理士と一緒に数字を分解して確認することで、経営状況に合った改善策を検討しやすくなります。
