最近は、株式や投資信託などの投資を行っている人が、多くなってきています。株式や投資信託で利益や損失が出た場合、確定申告をする可能性があります。しかし、確定申告をすることにより思わぬ支出が増えることがあることを皆さんご存知でしょうか?
今回は、株式や投資信託の確定申告の注意点について説明します。
株式、投資信託で確定申告が必要なケース
株式や投資信託の取引をしていると確定申告が必要なケースは主に3ケースあります。
▼一般口座や特定口座(源泉徴収なし)で取引している場合
株式や投資信託には、「特定口座」と呼ばれる口座と「一般口座」と呼ばれる口座の2つあります。特定口座には更に2種類あり、「特定口座(源泉徴収あり)」と「特定口座(源泉徴収なし)」に分かれています。
投資をして利益が出た場合、確定申告が必要な口座は「一般口座」と「特定口座(源泉徴収なし)」の口座になります。「特定口座(源泉徴収あり)」は、口座の中で自動的に税金の計算をして納税をしてくれるので確定申告の必要はありません。
▼損失を通算したい場合
損失を通算したい場合は、特定口座(源泉徴収あり)でも確定申告は必要なります。損益を通算するとは、
・A証券会社で200万円利益
・B銀行で100万円の損失
などのケースに行うものです。何故、確定申告が必要かというと、いくら特定口座(源泉徴収あり)の口座で取引を行っていても取引している会社が違うとその中で利益と損失の通算はしてくれません。同じ会社で取引をしている場合は、先程のケースだと利益200、損失100万円になるのでトータルの利益は100万円です。このトータル利益100万円に対して税金が20.315%(所得税15.315%+住民税5%)かかります。
しかし取引している会社が違うと、損益を通算してくれないので利益200万円に対して税金がかかります。しかしトータルの利益は100万円なので税金を取り戻すために確定申告が必要になるのです。確定申告をすることによって払いすぎた税金が戻ってきます。これを損益通算といいます。
▼繰越損失を利用する場合
投資に関する損失は3年間繰越をすることが出来ます。
例えば
・去年100万円の損失を申告
・今年100万円の利益が出た場合
このケースの場合、確定申告をすることによって去年の損失をぶつけることが出来るので税金が戻ってきます。これを繰越損失制度といいます。
株式や投資信託で確定申告が必要かわからない、どのように確定申告を作成すれば良いかわからない、という方は早めに税理士と相談されることをおすすめします。