学校・幼稚園に強い税理士紹介
運営基盤を固めたり、寄付の募集などの対策も行える税理士をご紹介いたします。
学校法人の特徴
学校法人や幼稚園では、一般的には収益事業を行いません。
その為、基本的には法人税の課税対象とならない特殊な業種です。
※原則、「法人税は非課税」となっていますが、収益事業から生じた所得については法人税が課税されます。
売上によって消費税の納税義務が発生しますので、納税が必要なのか、不要なのか、間違いのないよう数字の管理をすることが重要です。
※課税売上高が1,000万円を超える場合、納税義務が生じます。
※主な課税売上高に該当するものには、「スクールバス」や「給食」といったものがあります。
幼稚園など学校法人の日々の会計処理は他の業種とは異なり、学校法人会計基準に基づいて日々の会計処理や、決算処理を行う必要があるので、学校法人に精通した税理士に依頼することで適切な会計処理を行うことが出来ます。
税制上の優遇措置
補助金が大幅に増加するケースもあります。
こうした優遇措置は知っているか知らないかで事業展開を行う際に大きく差が出てきますので、税制上のメリットをよく知っている税理士とお付合い出来るかどうかも重要なポイントとなります。
[例] 私立幼稚園の学校法人化に伴う税制上のメリット
- 補助金の額が約4倍になります。
- 課税対象となっている保育料等について課税対象外となります。
- 事業税について、法人税同様 保育料等について課税対象外となります。
- 固定資産税や不動産所得税など、税額の軽減措置がされます。
公益性のある法人格と成ることで、社会的な信頼性がアップするというメリットもあります。
信用力が上がることで、寄付金の募集がし易くなったり、運営基盤を安定させることが出来るので、新たな運営展開の幅を広げていくことが可能となります。
学校法人における税務のポイント
学校法人における税務のポイントと、税金に関する注意点についてご紹介します。
学校法人の税務のポイント
その他の業種の事業においても、申告漏れによる脱税は絶対にあってはならないことではあるのですが、学校法人においては特に問題となってしまうケースが多くあります。
学校法人において、このような事態が発生してしまった場合には世間のイメージも一気に悪くなってしまい、教育機関としてのイメージダウンにもつながってしまいます。
ですので、学校法人では税務調査の対象や申告漏れによる脱税にならないために内部における税務管理を徹底しておこなっていく必要があります。
学校法人で必要となる税金
学校法人は法人といえども教育機関にはなるため当然、税金に対してもふさわしい対応をおこなわなければなりません。
では実際に、学校法人を経営していくうえで必要となってくる税金にはどのような種類のものがあるのか詳しく見ていきましょう。
消費税
学校法人における消費税は、発生した取引について日々の帳簿を細かくチェックされることが多いため毎日、帳簿管理をする段階でも事務担当の作業負担が非常に多くなります。
そのため、ほとんどの学校法人では会計システムソフトを導入して、作業負担やミスを減らすように適格に税務管理をおこなっているようです。
学校法人の消費税においては届出書類も多いため少しでも負担を軽減し、書類の不備もないようにしたほうがいいかと思います。
源泉所得税
一般企業においては従業員に給与を支払ううえで当たり前の税金になっているかと思いますが、学校法人でも源泉所得税はあります。
学校法人では一般企業とは異なり、外部の人を招いての講演会や英語等の授業の際に外国人講師を招いたりなど、さまざまな特殊なケースが存在しています。
そのため、通常の源泉所得税の知識だけではなく、こういった特殊なケースの場合の源泉所得税の徴収に関する知識も習得しておかなければなりません。
収益事業課税
法人税などについては通常、収益事業の利益に対してのみ課税されることがほとんどです。
この点でいうと学校法人については一般的には収益事業にはならないため、収益事業課税の対象となることはほとんどありません。
しかし、学校法人であっても収益事業課税の対象うとなってしまうケースがあります。
それは、学校の名称の入った文房具などの商品を販売した場合です。
よくある学校での教科書などの販売についてはそれには該当しませんが、状況によって発生するケースは変わってきますので注意が必要です。
学校法人特有の税金
学校法人においては、企業では一般的な消費税や源泉所得税についても特別な税金となってくることがお分かり頂けたかと思います。
そこで気になってくるのが、学校法人特有の税金というものはあるのかどうかということです。
こちらでは、学校法人特有の税金について詳しく紹介していきます。
寄付金税制
こちらの寄付金税制というのは、学校法人に対しておこなわれた寄付金について税務上の優遇措置がおこなわれるようになっている制度となります。
こちらの優遇措置によって、所得税の控除などいくつかの制度を適用させることができます。
ただ、上記のような優遇措置を受けるためには、学校法人自体がいくつかの要件を満たしている必要があります。
学校法人の経理処理のポイント
ここまで見ても、学校法人の税務については教育機関ならではの注意点やポイントも多いので、複雑になってくることがお分かり頂けたかと思います。
学校法人の経理処理をおこなっていくうえでは、どのような項目がポイントとなってくるのでしょうか。
予算の重視
学校法人の経理においては、さまざまな計算書を用意して提出をしなければなりません。
その金額についても1円単位で表示しなければならないため、かなり細かな処理が必要になってきます。
また法人での経営で学校法人であればなおさら、経理においては予算状況が細かくチェックされることになります。
学校法人がこのまま安定して存続していけるのかまた、予算計画は妥当なものなのかという詳細まで見られます。
このような理由から学校法人における経理処理では、予算が非常に重視されるようになっているのです。
開業時の注意点
ここまでは、学校法人における税務管理や経理処理について見てきました。
それでは実際に、学校法人を開業しようとした場合に注意しなければならない点にはどのようなものがあるのでしょうか。
寄附行為
学校法人を設立するためには、土地や建物、設備や人員などさまざまな準備が必要で学校法人では、これらの準備するべき項目が法律で定められています。
なお、寄附行為の内容を変更するためには、管轄の省庁の認可が必要になるので注意が必要です。
管理体制
学校法人の設立においては理事を約5人以上、監事を約2人以上、配置しなければならない決まりとなっています。
これらの役員の配置についても条件がありまた、評議会の設置もおこなわなければなりません。
校舎および学校の土地
校舎や学校の土地に関しては基本的には借用ではなく、自身で所有しているものを用意しなければなりません。
これは学校法人の経営に安定性を持たせるために、担保となる資産が必要となるからです。
ただ、条件によっては借用でもいいケースもあるので、実際に学校法人を設立する際には事前に確認しておくことをおすすめします。
認可取得
学校法人として設立するためには当然、認可を取得しなければなりません。
各自治体や行政との調整も必要になってきますので、こまめな打ち合わせによって認可取得を目指していくことになります。
さらに認可取得手続きと並行して、学校の土地や校舎の整備作業も進めていく必要があります。
学校法人の税務調査 注意すべきポイント
学校法人ということで、やはり、開業の際にもさまざまな条件をクリアして万全な状態で設立をしなければなりません。
教育機関ということもあり、税務調査の内容も厳しいものになっておりますが、学校法人における税務調査ではどのようなポイントに注意しなければならないのでしょうか。
源泉所得税
源泉所得税については、前述の学校法人で必要となる税金の項目でも少しお話しさせて頂きました。税務調査においても、源泉所得税は非常に重要な項目となってきます。
特に税務調査では、過去約3年間の給料や報酬などに対する源泉所得税についてをチェックされることになります。
また、給与だけではなく細かな手当や交通費等の記録もしっかりされているかどうかについてもチェックされますので、源泉所得税に関しては細かな管理が大切になります。
消費税
こちらの消費税についても、同じく前述の学校法人で必要となる税金の項目で紹介させて頂きました。
税務調査では消費税についても指摘が多く、特に区分管理がしっかりされているのかということを見られることになります。
課外活動費や給食代など、項目によっては消費税の区分が異なります。税務調査においては項目まで細かくチェックされますので、日頃から管理の徹底をおこなっておくことをおすすめします。
申告漏れ
学校法人においては少子化のあおりを受けていることもあり、経営難による法人税法など収益事業に関わる決まりにおいて疑惑が生まれ、税務調査の調査対象となってしまう場合も少なくありません。
最近でも学校法人における授業料や、それに付随する事業に関連する所得に対して高額な申告漏れが指摘されたケースも多々、発生しています。
そのため、学校法人ではおこなっている事業について収益事業となってしまっていないかどうかということを適正に判断して申告をしていくことが求められています。
ですので、学校法人での税務調査は学校法人会計基準に従って会計処理および書類作成がおこなわれているどうかまた、物販の販売などおこなっている事業内容に合わせてきちんと申告がおこなわれているかどうかを細かくチェックされます。
そのため、学校法人においては決して申告漏れのないよう、税務や経理についてしっかりと管理し、より正確な申告をおこなうということが重要になってくるのです。
学校法人に精通した税理士
学校法人は、学校法人会計基準に基づいて会計処理を行い、決算書を作成する必要があります。
学校法人に精通した税理士とお付合いすることで、特殊な会計処理に対して次のような対策を行ってもらえます。
- 学校法人会計基準に準じた会計処理で、税の専門家によるチェックを毎月行ってもらうことが出来る。
- 課税売上高によって納税の要不要が決まる為、数字の間違いによる納税漏れを防ぐことが出来る。
- 理事会や評議員会などの運営サポートが可能。
- 運営に役立つ各種指標に基づく財務分析表の作成が可能。
対学校法人のノウハウを持つ経験豊富な税理士事務所とお付合いをすることで、税金や申告漏れの不安から解放されます。
公益性の高い事業体は信用力が非常に重要となりますので、税務面だけではなく、運営基盤の固め方や、寄付の募集等の対策を行ってもらえることで安心経営を行っていただくことが出来ます。