学習塾・教育業に強い税理士紹介
事業計画や融資などでも力になる税理士をご紹介いたします。
学習塾・教育業における税務のポイント
学習塾・教育業における税務のポイントと、税金に関する注意点についてご紹介します。
学習塾・教育業の税務のポイント
学習塾・教育業においてポイントとなってくるのは、やはり売り上げです。
学習塾などにおいては利用料に関して、ほとんどの場合、現金で直接、支払いをするようになっています。
その点において申告漏れなどがあると後ほど紹介する税務調査の対象となってしまう可能性が高くなってしまいます。
実際に、意図的な申告漏れでなくても現金で利用料を受け取っているがために、税務管理がおろそかになってしまって調査対象となってしまったケースも多くあります。
さらに、もう1つポイントとなってくるのが教材です。
教材に関しては当然、メーカーから仕入れなくてはなりませんが、メーカーへの費用の支払いはほとんどの場合が学習塾の利用料とは逆で銀行振込となっています。
そのため、教材に関しては記録が残りやすいようになっているのです。しかも、教材に関しては有名なメーカーも多いため、値段もすぐに分かってしまいます。
こちらも学習塾の利用料と同様に、意図的な申告漏れでなくても税務調査の調査対象になってしまうこともあります。
このように学習塾・教育業においては特有の税務管理の仕組みが存在していますので、税務については十分に気をつけていかなければなりません。
学習塾・教育業で必要となる税金
学習塾・教育業については税務管理も慎重におこなわなければならないため、必要となる税金に関してもきちんと把握しておかなければなりません。
こちらでは、学習塾・教育業において必要となってくる税金について詳しく見ていきます。
事業税
事業税というのは地方税に分類され、法人税の一種でもあります。
個人事業主による経営の場合は事業の収益から経費を差し引いた金額が1年間で約290万円を超えると発生する税金です。
事業税の税率に関しては職種ごとに定められていて、学習塾・教育業の場合は5%となっています。
消費税
1年間の収益が約1,000万円を超えると、消費税を納める対象となります。
消費税に関しては学習塾などの生徒から利用料に含まれた消費税を受け取るというかたちになります。
その消費税について各自治体の税務署へ消費税課税事業者申告として、申告することになるのです。
消費税における簡易課税制度のみなし仕入れ率
消費税の計算に関しては非常に複雑なため、学習塾・教育業などの種類の事業に関しては税金の計算がしやすいように、簡易課税制度というものが設けられています。
消費税における簡易課税制度のみなし仕入れ率に関しては、他の職種の事業においても存在はしています。
しかし、2014年におこなわれた税制改正にともなって各事業ごとの消費税における簡易課税制度のみなし仕入れ率が区分によって大幅に改定されました。
そもそも、消費税の計算方法には本則課税と簡易課税の2種類の計算方法があります。
本則課税というのは売り上げに対する消費税の金額から、実際におこなわれた仕入れに対する消費税の金額を差し引いて消費税額を算出します。
一方で簡易課税は実際におこなった仕入れに対する消費税の金額は考慮せずに、各事業ごとに定められているみなし仕入れ率を含めて消費税の金額を算出する方法になるのです。
なお、税制改正によって保険代理店・金融業の事業区分は第5種事業となり、みなし仕入れ率は約50%と定められています。
学習塾・教育業特有の税金
税金1つ1つについても非常に複雑なものとなっている学習塾・教育業。
こちらでは、学習塾・教育業特有の税金についてお話していきます。
学習塾・教育業特有の人件費
税金の申告において重要なポイントとなってくる人件費が、学習塾・教育業では少し特有のものとなっています。
人件費についても、学習塾・教育業の売り上げと同様、税務調査において必ず、チェックされる項目となっています。
学習塾・教育業においては、生徒に対して指導をする講師が必要になってきます。
ただ、その講師に関しては何も直接、学習塾等に直接、正社員として雇われている方だけとは限りません。
大学生などのアルバイトや、学習塾のサービスとして存在する家庭学習のための家庭教師であったり、新型コロナウイルス感染拡大の影響によってリモート講師という形態も登場しています。
このように、さまざまな働きかたの種類があると申告漏れが発生することも多くあります。
意図せず申告漏れとなってしまう場合もありますが、節税のために脱税をしてしまっている方々がいるのも事実です。
実際に学習塾・教育業では先ほどお話したように、さまざまな働きかたがあるため現金で報酬を支払って領収書を発行するというケースも少なくありません。
本当は存在しない講師のぶんの領収書を発行して節税につなげてしまうということも起こっているのです。
しかしながら、このような人件費のかさましは必ず、税務署にバレてしまいます。
税務調査の対象となるのも時間の問題ですので人件費についても必ず、しっかりと管理をおこなうようにしましょう。
学習塾・教育業の経理処理のポイント
ここまで見ても、学習塾・教育業においては注意しなければならないポイントが多いことが分かりました。
学習塾・教育業では、経理処理をおこなっていくうえではどのようなポイントがあるのでしょうか。
生徒ごとの利用料の管理
ここまで何度かお話に出ていますが、学習塾・教育業における利用料に関しては必ず、しっかりと管理しなければなりません。
1つでも申告漏れがあると、税務調査において不利になってしまうことが多くあります。
そのため、学習塾を利用する生徒ごとに1人1人、正確に利用料を帳簿に記載して管理をするようにしましょう。
収入・支出の管理
学習塾・教育業の経理に関しては、収入と支出を合わせてしっかりと管理することも重要になってきます。
前述にて紹介した利用料についても収入に含まれますが、他にも教材費や学習塾への入学費用および事務手数料など収入はいくつかの種類が存在します。
また、支出に関しても大切になります。学習塾をおこなう事業所の賃料や講師の人件費、広告費用など収入と支出を合わせてしっかりと管理して、経理処理漏れのないようにすることが重要です。
開業時の注意点
ここまでは学習塾・教育業における税務や、経理処理のポイントについて見てきました。
それでは実際に、学習塾・教育業を開業していくうえではどのようなことに注意すればいいのでしょうか。
事業方針に合わせた事業所
学習塾・教育業を開業するには、事業所の用意が必要になります。
他にも自宅を学習塾とする場合もありますが、それらはすべて学習塾の事業方針によって変わってきます。
x個人指導を専門とするのか、集団指導もおこなっていくのかによって必要になってくる学習塾のスペースは異なります。
さらに学習塾では講師のためのスペースや、自習スペースなども必要になってくるため、それらも含めて準備をすることが大切です。
講師の採用および人材育成
学習塾・教育業においては、講師も欠かせない存在です。
確かに講師の採用をして人材を確保することも大切なのですが、人材を増やすばかりではなくその人材を育成することも重要なポイントです。
人材ばかり増やしても指導内容に関する質が落ちてしまう可能性があるからです。
経営に支障を出さないためにも採用だけではなく、人材育成にもしっかりと力を入れることをおすすめします。
学習塾・教育業の税務調査 注意すべきポイント
学習塾・教育業は学習を指導する立場の事業となりますから、慎重に経営をおこなっていかなければなりません。
学習塾・教育業において、税務調査においては注意しなければならないポイントというのはあるのでしょうか。
帳簿の徹底管理
何度か出てきているように、学習塾・教育業では利用料が重要なポイントとなっています。
繰り返しになりますが、学習塾・教育業では月謝制による現金での利用料の支払いとなることが多いです。
そのため、どの生徒にいつ利用料を受け取ったかということを帳簿しっかりと貴重することが大切です。
1つでも計上漏れがあると税務調査の対象となってしまうことがありますので、注意するようにしましょう。
人件費の徹底管理
こちらも繰り返しになりますが、税務調査においては人件費を徹底的に管理することも大切です。
学習塾・教育業ではさまざま雇用形態がありますので、人件費に関しても申告漏れや間違いがないように注意して管理をおこなうようにしましょう。
教育業に強い税理士
学習塾、教育業では、入学金の計上や受講料を受け取るタイミングの違いや、季節毎の短期講習の発生など特殊な会計処理が必要となります。
「教材やテキストの計上時期はいつか」、「雑誌等の掲載広告の損金計上のタイミングをいつにするか」、「雇用している講師と、臨時の講師への講師料はどのように計上するか」といったことを、塾や教育業の顧問先がいない税理士だと、確認に時間を要する可能性が出てきます。
学習塾の法人サポートにも強い税理士
事業を起こしやすくなったこともあり、個人塾を経営される方が増えており、また、事業拡大や信頼性の向上の為、個人事業から法人成りするケースも増加しています。
法人設立のサポートや創業支援も得意としている税理士であれば、法人成りのメリット・デメリットについてのアドバイスや、開業後の融資や事業計画など安心して相談出来ます。
同業他社をわかっている
「どのような学習塾が経営状態が良いのか」を理解している税理士は、「経営が上手くいっていない学習塾」のこともわかっていますので、何をするといけないかという視点を持つことが出来ます。
「資金繰りの黄色信号」や「設備投資のタイミング」、「入学金や講習料の基準」など見える税理士は、経営パートナーとして非常に頼りになります。
節税対策や決算対策の税務のサポートだけではなく、事業計画や融資などでも力になる税理士と付き合えると安心です。