農業に特化した税理士紹介
農業税務の節税対策に強い税理士をご紹介いたします。
農業における税務のポイント
農業における税務のポイントと、税金に関する注意点についてご紹介します。
農業の税務のポイント
農業に関する税務は少し特殊なものとなっていて、その他の業種とは一線を画しています。
農業を経営していくうえでは苗や農薬、農機具やビニールハウスなどさまざまな製品が必要になってきます。
使用する製品が増えるということは税務において管理する項目も増えるということなので、申告漏れなどが発生してしまうリスクも高くなります。
そうなると税務調査の対象にもなりやすくなってしまうので、注意深く税務管理をおこなっていく必要があります。
農業で必要となる税金
農業が若者にも注目されつつある現在。
そのため、税金に関しても油断できず、しっかりと管理して漏れのないように是金について申告していく必要があります。
それでは、農業において必要となる税金には具体的にどのようなものがあるのか詳しく見ていきましょう。
所得税
所得税は、1年間のうち得た利益に対して支払う税金になります。
個人事業主における農業の経営においては、こちらの所得税がメインとなるかと思います。この点に関しては、その他の業種の個人事業主の形態と変わりません。
また、農業における所得税は収入が増えれば増えるほど所得税も増加する累進課税制度が採用されています。
個人事業税
個人事業税については基本的に農業では非課税となっています。ただ、畜産業に関しては課税対象となっているため、その点は注意していく必要があります。
さらに、農業と畜産業を併用しておこなっている個人事業主の方々もいるでしょう。その場合は経営形態によって非課税となるケースもありますので、そういった判断が難しい際は専門の税理士への相談をおすすめします。
法人税
農業を経営している場合の法人税の税率は、中小法人では約23%。協同組合では約20%、年収約800万円以下の方については約15%の軽減税率が適用される仕組みとなっています。
農業経営においては農業経営基盤強化準備金など、税金面におけるいくつか優遇制度が設けられていますが、それらの制度を受けることができるのは各自治体が認定した農地所有適格法人のみとなっています。
経営形態や事業内容、従業員の状態などさまざまな項目の条件をクリアする必要があり申請も非常に複雑なものとなっておりますので万が一、こちらを検討している場合には、やはり専門の税理士に1度、相談をしてみるといいでしょう。
農業特有の税金
農業で必要となってくる税金に関しては経営形態によっても変わってくるため、少し複雑なものとなっています。
農業特有の税金について詳しく紹介していきます。
農業所得
農業所得というのは、農産物の栽培等によって発生する収入のことを指します。
個人事業主としての農業経営において農産物を収穫した場合の収入の計上時期と計算方法は、収穫基準によって決まるというのが農業における原則となっています。
収穫基準においては農業経営者が農産物を収穫した際に、その収穫量相当の金額を収穫年数分の収入に算入します。
肉用牛免税
肉用牛免税というのは、肉用牛の販売による農業所得課税の特例の一種になります。
これは農業を経営している個人事業主に適用されるため、肉用牛の販売による所得が農業所得と認定されない場合は、肉用牛免税を受けることができなくなってしまいます。
農業の経理処理のポイント
農業では農産物に関する所得や特例の事項も多くなり、税務や経理についてもやらなければならないことも増えてきます。
農業における経理処理をおこなううえでポイントとなってくることなどはあるのでしょうか。
項目ごとの徹底管理
農業での必要経費においては項目が細かく分類されていて、非常に複雑なものとなっています。
そのため、経理について細かく管理して記録していくのは難しいですが、節税の意味でも経費を細かく管理して正しい申告をしていくことが大切です。
会計ソフトを利用する
農業の場合、一般の経理処理方法とは異なるので経理処理が困難になることも多くあります。
また前述の通り、農業の経理に関してはかなり複雑で、項目も多岐にわたります。そのため、可能であれば農業向けの会計ソフトを導入することをおすすめします。
会計ソフトであれば基準をあらかじめ設定しておくだけで自動的に経理の算出をおこなうことができますのでミスも減らすことができ、負担軽減にもつながります。
開業時の注意点
ここまでは農業における税金や経理処理のポイントなどについて見てきました。
それでは実際に、農業を開業する時に注意しなければならない点はあるのでしょうか。
技術の習得
もちろん開業に際しての申請等も重要ですが、農業の開業においては技術の習得も必須になってきます。
農業については通常の業種の起業および開業とまったく異なりますので、技術がなければ経営が成り立ちません。
当然、家庭菜園のはんちゅうも超えていますので、簡単な経験だけでは不可能です。
一般的に農業における開業を目指すのであれば農業大学校への進学や、農業準備校と呼ばれる農業の専門学校に通うということを検討する必要が出てきます。
ただ、このような学校に通うとなると当然、費用もかかってきます。そういった場合に農業大学校などの学校以外にも、農業経営者育成機関というものも用意されています。
そして最近では国がこういった育成機関を対象に補助金を出すケースも増えているようです。
資金支援制度の活用
農業を開業する場合の初期費用は、最高で約2,000万円かかるとも言われています。
農地の確保から始まり種や苗、ビニールハウスなどの設備、耕運機械などさまざまな費用が発生してきます。
農業においては当然ですが、良い作物をつくり、それが売れなければ収入にはなりません。
そのため、初期段階の準備に関しては手を抜くことができないのです。とはいえ、これだけ初期費用がかかってしまっては農業を始めようとする人も減ってしまいます。
そういったケースを減らすために、国や各自治体ではさまざま資金支援制度が拡充されています。
農業を開業する場合には、積極的にこのような制度を利用していくことをおすすめします。
農業の税務調査 注意すべきポイント
実際に開業をおこなう時にも注意点や準備するべきことも多い農業。
これだけ細かな準備や税務に関する管理をおこなわなければならないということは、税務調査も厳しいのではないかと考えている方も多いでしょう。
それでは、農業における税務調査ではどのようなポイントに注意すべきなのでしょうか。
農業所得
農業所得に関しては農業特有の税金の項目でも触れさせて頂きましたが、税務調査においても注意しなければならない点があります。
農業での作物の出荷となると一般的には、農協を通じての出荷となるとおもわれがちでしょう。
しかし、農作物によっては農協経由とは限らず、個人における直売所での直接販売や、市場への直送によって収入を得るケースもあります。
農業での税務調査の際に調査対象となってくるのが、こちらの農協経由以外で収入を得た場合なのです。
農協経由での収入とは大きく異なり、帳簿などにおいても記録されていなかったり、漏れがあることも多くなってきます。
そのため、税務調査の際も漏れがあることを前提に細かくチェックがされていきます。
そのため、個人販売等をおこなっていく場合には売上記録等の徹底管理をおこなっていくことをおすすめします。
農地の扱い
農業と聞くと当然、野菜や果物などの作物を栽培して収入を得ることを考えるのが普通でしょう。
しかし、作物を栽培することによる収入獲得であると、収益が不十分だと感じる方もいるでしょう。
その場合におこなうことが多くなってくるのが、農地の販売によって収益を得る方法です。
農業を経営している人の中には、土地を多く持っている人もいます。そういった人の場合は土地を分割して販売し、収益を得るケースも多いようです。
そうなると、税務調査の対象になりやすくなってしまいます。農地について販売の際の手続きが少し複雑になっており、少しでも申請漏れ等があると税金も大きく変わってきてしまいます。
農地については金額も大きくなりますので、農地の販売によってやりとりをおこなう際は税務調査の対象とならないよう必ず、手続きや申告など漏れのないようにおこなうようにしましょう。
農業に強い税理士
税理士は決算書や申告書を作成するだけの代行屋ではありません。
節税、融資、税務調査や事業承継の対策などを行い、安心して本業に集中できる環境が整えられることが大切です。
個人農業、集落営農、農業法人といった形態の違いがわからなかったり、米、野菜、肉等の経営内容の理解がなければ、適切な税金対策や事業計画のサポートは行えません。
農業は、経営内容が多岐にわたり、生産物による生産スパンも異なる為、一般的な税務よりも複雑です。
また、政策が変われば税制や補助金等にも変化が出ますので、最新情報に沿って大きく舵取りを変える必要が出るケースも出てきます。
「農業法人へと法人化を検討している」、「農業税務の節税対策を強化したい」、「現在の税理士は農業税務を専門にした税理士ではない」等々の気になる点は、農業税務に詳しい税理士に相談することで、適切なアドバイスやサポートを行ってもらうことが出来ます。