消費者に対する軽減税率が及ぼす影響

税理士コラム:税,税理士,税金,法人,消費税,軽減税率制度

なぜ軽減税率を導入するのか

軽減税率導入は、「低所得者への経済的負担を軽減する」という目的で進められています。具体的には所得に関係なく負担しなければならない消費税について生活必需品としての食料品や新聞の税率を軽減するというものですが、実際に低所得者対策として有効なのかという点で懐疑的な意見もあり、議論されているのも事実です。

軽減税率が及ぼす影響

消費者に対して

①酒類を除く食品表示法に規定される飲食料品と週2回以上発行の定期購読の新聞が軽減税率の対象として消費税8%となり、酒類・外食・ケータリングの食事などは軽減税率の対象とならず消費税10%となります。そのため自宅でよく酒を飲む人や外食の頻度が高い人は影響されやすいでしょう。
②飲食店が料理とアルコールのセットをテイクアウトして販売した場合の消費税率は、料理については8%ですがアルコールについては10%となります。アルコールは軽減税率の対象外であるため、酒屋やスーパーで買っても外食(イートイン)で飲んでも消費税率は10%です。ノンアルコールビールには軽減税率の対象となるため、テイクアウト料理とセットにした場合は、料理もノンアルコールビールも消費税率は8%ですが、レストランなどで飲めば外食イートインに該当し10%になります。
③新聞にっいては、自宅に配達される全国紙やな地方紙、スポーツ紙などは軽減税率の対象となり消費税8%ですが、駅のキオスクやコンビニで購入する新聞は定期購読契約に基づくものではないので消費税率は10%です。新聞が軽減税率の対象とされたのは、国民のニュースや知識を得るためのコストや負担を軽減するためです。
④学校や老人ホームなどの介護関連施設の「給食」は軽減税率の対象となり消費税率は8%です。学生食堂のように利用が学生の選択制の場合は軽減税率の対象外で10%にになります。老人ホームの場合は、1食640円、1日1920円以内であれば軽減税率の対象となります。

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