延納は便利な制度ですが、注意しなくてはならない点もあります。
延納を利用する場合は、注意点についてしっかりと把握したうえで利用しましょう。
以下に、「延納の4つの要件」と、「延納税」について記載します。
延納の4つの要件に注意
延納はどんなときでも無条件に行うことができるわけではありません。延納は以下の4つの要件を満たしてはじめて可能となります。
1.相続税として支払う額が10万円を超えること
2.現金で支払うことが困難な理由があり、延納する額がその困難の範囲内であること
3.延滞税および利子税の額に相当する担保を提供すること
※ただし、延滞税額が50万円未満で、延納機関が3年以下である場合は担保不要
4.延納しようとしている相続税の納付期限または納付すべき日までに、延納申請書に担保提供関係書類を添付して税務署長に提出すること
上記では特に延納申請を行う期間に制限があることに注意してください。
延納税および利子税の額に相当する担保について
延納税および利子税の額に相当する担保として、財産を提供する際、財産の種類に制限があります。
延納の担保として提供できる財産は以下のものに限られます。
1.国際および地方債
2.社債その他の有価証券で税務署長が確実と認めるもの
3.土地
4.建物、立木、登記される船舶などで、保険に附したもの
5.鉄道財団、工場財団など
6.税務署長が確実と認める保証人の保証
このように担保とできる財産の種類には制限がありますが、その財産を誰が所有しているかは特に制限がありません。
延納を申請する人が所有するものでも、第三者が所有するものでも担保として提供することができます。
延納は便利な反面、注意点もしっかりと理解しておくことが大切です。
延納に関して事前に専門家と相談が必要だとお思いの方は、どうぞ税理士紹介タックスナイトまでご相談ください。相続に強い税理士をご紹介させていただきます。