税理士の研修制度の実態について
税理士紹介タックスナイトでは、日々多くのお客様からご相談を受けておりますが、下記のようなお話をいただくことも多いです。
- 「税理士は資格があるんだからみんな一緒でしょ?」
- 「税理士もやっぱり人だからね。見ればわかるよ。」
- 「任せるからとりあえず良さそうな税理士紹介してよ。」
長く継続できる税理士を選ぶことは大事ではありますが、会社によって重視すべきポイントも異なります。
今回はその一つ、税理士の研修制度の実態をお見せしたいと思います。
研修制度の内容について
まず、研修制度の内容ですが、税理士は年間36時間の研修を受けなければなりません。
これは、平成13年の税理士法改正で新設されました。
当時の公認会計士協会に36時間の研修規定があり、それを参考にしたものとされています。
日本税理士会連合会が研修制度をおこなう理由は主に2つあるとされています。
1つ目は税理士が専門家として業務を行うためには研修を通じて自己研鑽に励む必要があるということ。
日々税法が変わり、多岐にわたる税理士業務を日常の業務からだけでは得られないためこのような理由が挙げられているのだと思います。
顧問先はもちろん税務相談をする方たちにも迷惑をかけないために必要とされているのでしょう。
もう1つの理由として、日税連は現在の資格制度には様々な規制改革の動きがあり、税理士全体がその質を維持・向上しなければ税理士制度そのものも危ういと続けています。
前回の記事で挙げたように税理士になる方法だけでも多岐にわたっており、会計ソフトやIT技術の発達の影響もあり税理士にしかできないことという領域が狭まってきていることもあるのだと思います。
ちなみにこの研修制度は努力目標であり義務ではありません。
すると、罰則もないため自発的に研修に参加することが求められています。
経営者には幅広い業界の知識や経営に関する知識が求められているかと思います。
それは、もちろん税理士にも言えることです。
税理士は毎年変わる税法の最新情報を知り、多くの節税や税務調査の実例を知り、様々な業界の顧問先にアドバイスを与える存在です。
どのような税理士が本当に顧問先にメリットを与えるかという観点から見たときに、年間で36時間の研修もクリアできていないというのはいかがでしょうか?
研修はもちろん読書やセミナー、多くの顧問先との経営相談を役に立つようにフィードバックしてくれれば顧問料以上の価値が出ます。
たとえば、関西エリア(大阪、京都、兵庫、奈良、滋賀、和歌山)の近畿税理士会で見てみましょう。
所属している税理士は全員で13,726人です。
この中で36時間の研修時間をクリアしているのはわずか4,373人です。
割合にすると31.9%です。
ちなみに、ほとんど受講していないのでしょうか、
10時間未満の税理士は5,128人となっています。
37.7%の税理士が研修をほとんど受けていないという現状です。
過去3年間 研修制度のデータをご紹介
- 平成23年度は13,500人中3,742人(27.7%)
- 平成22年度は13,253人中3,537人(26.7%)
- 平成21年度は13,353人中3,569人(26.7%)
いかがでしょうか?もちろん研修以外で学ばれている税理士も多くいるため一概にどうとは言えませんが、このような参考になるデータとなっています。
- ホームページが綺麗だから電話してみた。
- 知人の社長がいい人だからと紹介してくれた。
- 交流会でたまたま会って意気投合した。
このような理由で選択するには会社経営上ほとんどメリットを受けることなく、リスクも抱える可能性さえあるということを感じていただければと思います。
もう1つ付け加えるのであれば、これはあくまで税理士の研修制度です。
顧問先の担当者につく可能性も高い税理士事務所の職員は、税理士資格もまだ持っていません。
格安事務所は魅力的な面もあるかと思いますが、職員対応の可能性が高いです。
年間数万円~数十万円という金額の差はお付き合いする税理士事務所によっては、1つの節税提案や、経営アドバイスによる売上向上やコスト削減、銀行対策によってキャッシュフロー経営のサポートなどで、簡単に費用対効果として元が取れることも珍しくありません。
税理士紹介タックスナイトでは格安事務所はもちろん、上記のような状況を踏まえて経営者様のご希望に沿った税理士をご紹介させていただきます。
相談やご相談、ご紹介は完全無料でおこなっております。
また、ご紹介した税理士と顧問契約したときも紹介料などは頂いておりません。
しつこい営業も一切しておりませんので安心してご連絡いただければと思います。