会計記帳とは企業における日々の取引をまとめることであり、納税額のベースとなる財務諸表を作成するためのものです。会計記帳の作業は元々青色申告で特別な控除を受けるためのものでしたが、現在では白色申告も含めて記帳作業は義務となっています。
作成する財務諸表は企業内部での確認のみならず、金融機関など外部に公開することもある重要な書類です。知識がないと難しい作業ですが、会計記帳は税理士に頼むことができます。今回は税理士に記帳作業を代行してもらうときに確認したいポイントについて解説します。
1.会計記帳を税理士に頼むとき確認したいこと
会計記帳を代行する際に確認したいポイントを一つ一つ見ていきます。どれも基本的ながら重要なことなので参考にしてみてください。
1.1代行に必要な書類の内容
税理士に代行を依頼する際は、記帳に必要な書類の種類や内容を確認しなければなりません。提出するのは領収書や請求書のコピーです。書類は会社の現金収支や預金収支、売り上げ、支出など処理内容によって分けられます。
現金収支の確認には現金出納帳や領収書、預金収支では通帳のコピーや振込み明細、売り上げの把握には売り上げ管理表や請求書が必要であり、その他給与やクレジットカードの明細も必要です。すべてがそろわなくても大丈夫な場合もありますが、書類に不足がないか税理士とやり取りしつつ確認してください。
1.2仕訳件数による記帳料金の相場
記帳料金は仕訳の件数や企業の業種によって様々ですが、大体の相場は把握しておきましょう。料金の相場は伝票などの仕訳の数によって決まり、1仕訳あたり何円と計算する場合と基本料金プラス仕訳件数によって料金を増していく場合とがあります。
1仕訳あたりの計算では50円~100円が一つの基準です。仕訳件数は数百件に及ぶこともあり、業種はもちろん、税理士によっても料金は大きく異なります。大体の相場を予め把握し、自社にあった税理士を選んでください。
1.3納品にかかる日数や納品方法
税理士に依頼する際は記帳内容の納品にかかる日数や納品方法をしっかり確認するようにしてください。納期は多くの場合〇日以内や月末までなどと設定されています。納期の確認はトラブルを避けるうえでも重要です。
必要なときまでに記帳書類を用意できるのか、予め日数を逆算して困らないようにしましょう。納品方法は紙ベースだけでなく、エクセルや各種会計ソフトの様式に対応しています。必要であれば税理士に相談してください。
会計記帳は知識があれば専門家でなくてもできます。しかし業務に関係のない時間の浪費やストレスはなるべく避けたいところです。ミスを避ける意味でも税理士に依頼することをおすすめします。実際に頼む際はこの記事を参考に税理士とやり取りしましょう。