2021年の年末調整で困らない!税制改正の4つのポイントを解説

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2021年、令和3年度の年末調整が、税制改正によってこれまでよりも手続きが簡素化します。

今回は令和3年度に改正された、年末調整の電子化のメリットと変更点について、わかりやすく解説していきます。

特にこれまでに電子化に移行しようとしていてタイミングを逃していた方は、令和3年度の年末調整から電子化にすると、切り替えのタイムラグに悩むことがないので、ぜひこの機会に検討してみるといいでしょう。

ちなみにですが、電子化は義務化ではなくあくまでも任意です。

2021年の年末調整の税制改正のメリット

これまで電子化にするためには、管轄の税務署に事前に申請を行っていました。提出するための書類の数も多くて手間がかかるだけではなく、申告を行って承認を受けても最大2か月のタイムラグが出る企業もいたのです。

そのため年末調整の電子化は大変、タイムラグが面倒というあまりよくない印象があるのも事実でした。今回の税制改正によって事前申告に必要だった書類や、手続き上必要だった作業が廃止され、より簡単に電子化に移行できるようになったのがメリットです。

もちろん電子化にするためにはデータを送るためのシステム、データを保存するためのシステムを導入する必要はありますが、一度導入してしまえば後はスムーズに手続きが行えます。

では具体的な変更点を簡単に説明します。

変更点① 税務関係書類への押印義務の見直し

何かというと提出する書類には押印が義務付けられていました。例えば年末調整の「給与所得者の不要控除等(異動)申告書」では、氏名フリガナを記載した横に押印する義務がありましたが、この押印の印が削除されます。

このため氏名とフリガナを書けばいいだけなので、その都度印鑑を出してきて押すといった作業がなくなります。もちろんこれだけではなく、法人税申告書、消費税申告書なども廃止になっています。

変更点② 年末調整申告書をデータ等で提出する場合の税務署長の承認廃止

申告する前の事前に申告書を提出していましたが、これらの書類が不要になりました。不要になった書類は以下の通りで、2021年4月1日以降の分から不要です。

・扶養控除申告書
・従たる給与についての扶養控除申告書
・配偶者控除等申告書
・基礎控除申告書
・住宅ローン控除申告書
・所得金額調整控除申告書
・退職所得の受給に関する申告書
・公的年金等の受給者の扶養親族等申告書

変更点③ 住宅ローン控除の特例の見直し

2020年から世界中で爆発的な感染を引き起こしている、新型コロナウイルス感染症対策として、住宅ローン控除特例の「要件緩和」「期間延長」の見直しもされました。

適用対象となるケースは、契約期間、入居期限を満たしている場合です。注文住宅の場合は2020年10月~2021年9月、分譲住宅等は2020年12月~2021年11月までとなっています。

入居期限は2021年1月1日~2022年12月31日までとなっていて、合計所得金額1000万円以下の方について、面積要件が50平方メートルから40平方メートルに緩和されます。

住宅ローン控除の申告書も電子化に対応しています。

変更点④ 退職所得課税の見直し

退職所得金額はこれまで、退職所得控除額を控除した残りの1/2相当でした。これが今回の税制改正で勤続年数5年以下の従業員が(役員以外)は以下のように計算式が変わります。

収入金額 +{収入金額 -(300万円 + 退職所得控除額}= 退職所得の金額

この計算が適用されるのは令和4年分以後の所得税です。つまり2022年1月1日以降の退職手当等からの適用となるので、気を付けて計算しなくてはなりません。

まとめ

今回は、2021年の年末調整の変更点についてご紹介しました。時間のかかる書類の作成や提出時期によるタイムラグの心配もなくなるので、電子化することによるメリットは大きいでしょう。ぜひこの機会に電子化に移行してみてはいかがでしょうか。

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