![売上は伸びているのに資金が残らない課題を改善 [IT業(神奈川県横浜市):年商2,800万円]](https://tax-knight.com/wordpress/wp-content/uploads/2025/12/case20250918.jpg)
神奈川県横浜市でIT業を営む企業様より、「売上は年々伸びているにもかかわらず、手元に資金が残らない」というご相談をいただきました。案件数の増加や外注費の拡大により、資金の流れが把握しづらくなっていた状況でした。
売上は順調でも、資金繰りの実態が見えず不安が続いていた
Web制作やシステム開発を中心に受注を伸ばし、取引先も増え、表面的には順調に成長しているように見えていましたが、経営者の中では常に資金面の不安がありました。
「売上が立っているのに、口座残高が思うように増えない」という点に問題を感じており、次のような課題を抱えていました。
- 売上計上と入金タイミングのズレを正確に把握できていない
- 外注費や業務委託費の支払いが先行し、資金が一時的に不足しやすい
- 月末にならないと利益や資金状況が分からない
- キャッシュフローの管理を感覚に頼っている
- 税金や社会保険料の支払時期に慌てることがある
IT業では、案件ベースで売上が発生し、入金サイトも取引先ごとに異なります。一方で、外注費や人件費は毎月確実に発生するため、資金の流れを把握していないと、黒字であっても資金不足に陥るリスクがあります。
「忙しく仕事は回っているが、常に資金に余裕がない」という状態が続き、このままでは安心して事業を拡大できないと感じていました。
資金繰りに強い税理士をご紹介し、数字と資金の流れを見える化
IT業の資金繰り改善やキャッシュフロー管理に強い税理士事務所をご紹介しました。損益だけでなく「お金の動き」に着目した支援を得意としている税理士事務所で、月次で資産状況のシミュレーションを行ったり、四半期ごとの決算シミュレーションが可能な点などが安心材料になったようで、税理士事務所にサポートを任せることを決めました。
税理士事務所で売上構造・支払条件・外注体制を確認し、資金が残らない原因を整理し、次のような改善を進めました。
- 売上計上と入金スケジュールを一覧化し、資金の流れを可視化
- 外注費・固定費の支払タイミングを整理
- 月次のキャッシュフロー表を作成し、資金状況を把握できる体制を構築
- 税金・社会保険料の支払時期を見据えた資金計画を作成
- 利益は出ているが資金が残らない案件の特徴を分析
- 経営者が確認すべき指標を絞り、判断をシンプルに
こうしたサポートを受けることで「どの月に資金が不足しやすいのか」「どの案件が資金繰りを圧迫しているのか」を明確に把握できるようになりました。
税理士からのアドバイスをもとに、請求条件の見直しや案件受注時の判断基準を調整したことで、無理のない資金運営が可能になりました。売上だけでなく、資金の流れを把握できるようになったことが経営の安定につながりました。
まとめ
売上が伸びているにもかかわらず資金が残らないという悩みは、IT業をはじめ多くの成長企業が直面しやすい課題です。原因の多くは、利益とキャッシュフローを分けて管理できていないことにあります。
資金繰りに強い税理士事務所がサポートを受けることで、資金の流れを可視化し、計画的な資金管理ができる体制を整えることができました。数字が明確になることで、経営判断にも余裕が生まれ、安心して事業に集中できるようになっています。
売上成長と同時に経営を安定させるためには、資金管理の仕組みづくりが欠かせません。専門家と連携し、早い段階で体制を整えることが、持続的な成長への近道となります。
